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新しいソリューション誕生のきっかけとなる「Cargill Suggestion Plan」(カーギル提案推進計画)

社員同士がアイデアをすすんで共有するよう、カーギルは業務改善や士気高揚のためのプログラムを導入しています。 

January 01, 2015

1940年代後半、カーギルは企業文化の発展と、業務改善につながる新たな観点を模索していました。当時社長であったオースティン・カーギルは、両者が実現しそうなある計画を提案しました。

1948年4月13日、こうして導入されたのが「Cargill Suggestion Plan」(カーギル提案推進計画)でした。この全社プログラムは、社員が何事も進歩的に考え、カーギルを効率的かつ革新的な企業に変化させるアイデアを提出するよう、社員を後押しするものでした。提出された意見は、新製品のアイデアから費用削減の方法まで、カーギルの専門分野と同じくらいバラエティに富んでいました。

何かひらめいたらいつでもアイデアを書き留め、提案ボックスに投函することが社員に求められていました。審議会での審査に合格した提案は調査チームに回され、メリットとデメリットの重み付けや、実現の可能性・費用に関する評価が実施されました。

最初の4年間で3,819件の意見が出され、そのうち約3分の1が採用され、効率化やコスト削減につながりました。社員たちは、自分のアイデアが採用され、会社に貢献するのを目にして満足感を感じただけでなく、コンセプトから期待される結果に基づき、金銭的な報酬を手にしました。

それから数十年経った2004年、カーギルは「Cargill Suggestion Plan」(カーギル提案推進計画)と類似するプログラムを生みだしました。それが「i2i」としてよく知られている「Ideas to Innovation」(イノベーションのためのアイデア)プログラムです。この取り組みにより、数千件の独創的なアイデアが、カーギルの世界的な事業展開に反映されていきました。

数々のアイデアが、世界各地の事業で大幅な改善につながっています。たとえばドイツでは、ある従業員がカーギルの菜種工場で生産力向上につながる解決策を提案しました。同工場は、処理中に泡立ちが発生するため、減産体制で運用されていました。ところが、この新しいシステムを導入したところ、カーギルは処理速度を大幅に向上することができました。

テキサス州では、カーギルのミートソリューションが、社員にi2i経由で節水の提案を出すよう依頼したことで、プログラムの恩恵を受けました。わずか2ヵ月の間に、チームからは283件のアイデアが寄せられました。このうち30件の提案が実施され、牛肉プラントでの費用削減や毎年1,170万ガロン以上の節水につながっています。

「このキャンペーンは、社員一人ひとりの意見が重要視される企業文化を作ることに対し、カーギルが真剣であることを社員に示すものです」— カーギルミートソリューション、新ブランド展開担当副社長、ポール・ヒーメネーズ

1948年、オースティン・カーギルが社員に会社を助けるために優れたアイデアを出してほしいと初めて依頼した時、オースティンはこの取り組みの効果が70年後まで続くとは考えていなかったでしょう。「Cargill Suggestion Plan」(カーギル提案推進計画)、そして後に「i2i」へと形を変えたこの取り組みは、開始当初から商慣行の改善、数百万ドルの費用削減、資源保護を実現しています。ただ、プログラムはその先へと進化しており、カーギルの社員の創造性を活かし、そのアイデアから新たな次元で成功を遂げています